AGM Homily: 2022 (Japanese)

AGM Homily: “Sing to the Lord a new song!”

Psalm 96, Revelation 5:6-10

      January 30, 2022 / CAN

Rev. Shihoko Warren

「新しい歌を主に歌え!」

(年次総会メッセージ)

詩篇 96・ヨハネ黙示録 5:6-10

    

Introduction

詩篇96:1「新しい歌を主に歌え。全地よ。主に歌え。」

聖書には、「新しい歌」という表現が多く見られます。 とても興味深いことに、聖書全体を通して、「新しい歌」は、信仰の共同体にとって、とても重要な移行(トランジション)のときに歌われています。そして、「新しい歌」は、その時代そのときにあって、新しい礼拝スタイルと新しい共同体のあり方を導いてきました。

今日は、聖書の歴史における重要な過渡期に歌われた「新しい歌」をいくつか見てみましょう。

*時間の制限上、今日は皆さんと一緒に次にあげる聖書箇所を読めませんが、どうか各自これらの聖書箇所を読んでください!

モーセの歌

旧約聖書には、モーセの歌が2つ記録されています。この2つの歌は、イスラエルの民にとって、とても重要な過渡期に歌われました。

  1. モーセの歌(出エジプト記15:1-18):この歌は、神がエジプトで奴隷だったイスラエルの民を救い、民が紅海を渡った直後に共同体で歌われました。この歌は、イスラエル民にとって、40年の荒野の旅の始まりとなりました。また、荒野での「幕屋」礼拝が始まりました。「幕屋」とは移動式テントの礼拝場所でした。イスラエル民は、神が宿る聖所として「幕屋」で神を礼拝しました。
  2. モーセの歌(申命記31:30-32:43):この歌は、モーセが死ぬ直前にイスラエルの民に向けて歌われました。これは、新しい世代のリーダー、信仰継承、新しい礼拝と共同体の在り方を導きました。

詩篇96

今日の箇所:詩篇96:1「新しい歌を主に歌え。全地よ。主に歌え」は、ダビデ王が「契約の箱」をエルサレムの都に運び入れた時に歌った歌です(第1歴代誌16章)。イスラエルの民は、このことを喜び、踊り、主に賛美をしました。詩、踊り、音楽を用いた礼拝が始まりました。また、イスラエルの民は、「幕屋」礼拝からエルサレム「神殿」礼拝へと移行していきました。

哀歌&預言者たちの歌

旧約聖書には、多くの哀歌と預言者たちによる歌があります。これらの多くは、「バビロン捕囚」という大試練のときに歌われました。エルサレム「神殿」は、バビロン軍によって破壊されました(587/586 B.C.)。

この過渡期に、「シナゴーグ」(会堂)という新しい礼拝と共同体のスタイルが生まれました。

70年の「バビロン捕囚」後、新しい世代のリーダーたちと民は、エルサレムへと帰還し、廃墟となったエルサレム「神殿」を再建しました。「神殿」礼拝の再開。

ルカ福音書

ルカ福音書1-2章に、有名な4つの新しい歌があります。

1.「マリアの賛歌」(マグニフィカート):

マリアは、わが胎内にいる御子を通して、神が抑圧された人々を開放されると確信し歌いました。

2.「ザカリアの賛歌」(ベネディクトス):

祭司ザカリアは、救い主の到来と、我が子ヨハネ(洗礼者)がその道を整えることを預言し歌いました。

3.「天使たちの賛歌」(グロリーア):

天使たちは、イエスの誕生の夜、野原の羊飼いたちに現れて神の栄光が天地にあることを歌いました。

4.「シメオンの賛歌」(ヌンク・ディミティス): 

  死を間近した預言者シメオンは、エルサレム「神殿」で幼子イエスを胸に抱き、この御子を通して神の救い

はすべての人々に開かることを宣言し、異邦人もユダヤ人も関係なく共に神を礼拝すると歌いました。

これらの4つの賛歌は、「旧約」から「新約」へと時代が移行する重要なときに歌われました。そして、イエス・キリストを通して、「幕屋」や「神殿」を通してではなく、神が直接私たちのただなかに来られたのです!

十字架上のイエスの歌

十字架の上で、イエスは大声で 「エリ、エリ、レマ、サバクダ二?」 「わが神、わが神よ、なぜわたしをお見捨てになるのですか?」と詩篇22編の歌を引用し、新しい歌を叫びました。このイエスの叫びの歌は、長い間、預言者たちの口を通して語られた神の「贖い」の約束の成就をもたらしました。イエスの「贖い」の死によって、「神殿」の幕が真っ二つに裂けて(マルコ15:38-39)、神と人との直接の礼拝をもたらしました。

また、イエスの十字架の「贖い」の歌は、「聖餐」 という新しい礼拝をもたらしました。

ペンテコステ(使徒の働き)

「使徒の働き」2章には、ペンテコステの日に、聖霊が使徒とキリスト従者たちのうえに降り、新しい歌が響き渡った様子が描かれています。ペンテコステは、新しい共同体、つまりクリスチャン・コミュニティを造りました。「教会」が誕生したのです。初代教会のキリスト者たちは、それぞれの家に集まり、聖餐をし、神を礼拝しました。 また、激しい迫害期には、カタコンベ(地下墓場)で集まり礼拝しました。聖霊は、私たちに、日々の礼拝、いつどこでも神を礼拝できるというまったく新しい規範をもたらしました。

終末における新しい歌(ヨハネ黙示録)

「ヨハネ黙示録」には、終末における「新しい歌」が歌われています。私たちは、「終わりの日」 ・「主の再臨」のとき、「新しい天地」で、永遠に神に「新しい歌」を歌い礼拝するのです!なんという輝かしい希望が、私たちキリスト者には与えられているのでしょう!

Conclusion

私たちは今日、聖書全体から「新しい歌」について共に見ました。これらの歌は、みな聖書の歴史において、重要な過渡期に歌われています。新しいリーダー、新しいタイプの礼拝、新しい共同体の在り方、新しい宣教の方法が、「新しい歌」とともに造られてきました。

あなたが、人生の過渡期・転換期にあるとき、あなたは、どのような「新しい歌」を主に歌うのでしょうか?

モーセや、イエス、シメオンのように、死を前にしたとき、あなたも、神とあなたの共同体に「新しい歌」を歌うのでしょうか?

私たちの信仰共同体であるCANは今、多くの面で重要な移行の時期・過渡期にあります。世代交代・信仰継承に応答する時にいます。また、グローバルパンデミックのなかにあって、私たちは、キリストの福音と宣教のために、新しい発想、新しい行動をしていく緊急時にいます。新しいタイプの礼拝、新しい共同体の在り方、新しい宣教の方法、新しいリーダーへと、聖霊が、いつ、どこで、どのように、私たちを導くのかを祈り見極めていく必要があります。

愛するCANの兄弟姉妹たち、詩篇96:1「新しい歌を主に歌え。全地よ。主に歌え。」とあるように、

新しい歌を主に歌っていきましょう!Church of All Nations, 過渡期にあって、主に新しい歌を歌いましょう!アーメン